| 本物のワインを求めて(長野の小さなワイナリー) |
| 2004年9月22日長野県の小さなワイナリーに行って来ました。例年ならブドウの収穫に入ろうとする時期なのですが、今年の猛暑でほとんどを収穫したところでした。2つのワイナリーを見学しました。どちらも、初めに畑を見学します。そこではその土壌と気候の説明とその環境に合わせた栽培の工夫を丁寧に説明してくださいました。日本酒とは違ったワインはブドウの出来で味が決まってしまうことを身をもって感じました。 |
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オブセワイナリー
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初めに尋ねたのは、長野県上高井郡小布施町にある「オブセワイナリー」です。まずは駅から農場へ向いました。そこの土壌は石だらけの地盤でとても水はけの良い状態です。当日の明け方に大雨が降ったそうですが、みごとに足元はぬかるんではいませんでした。ちょうど谷間の傾斜があり1年中風の通りがあるそうです。
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収穫される前のブドウを各品種試食しました。できるだけ農薬を使わないようにしているそうです。味のほうは甘みと酸味を感じました。でも私は品種ごとに味の違いは分かりませんでした。
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次にワイナリーの見学です。日本酒蔵とは違い非常にシンプルに感じました。ブドウの茎と実を分ける機械や発酵用のタンク、貯蔵の樽などだけです。それ故に人間の神経が使われます。どの位発酵させるかとか、貯蔵の樽はどれにしようかと、ワインと相談しながら悩むようです。樽熟成中のワインを試飲させていただきました。正直味の違いや完成度は分かりませんでした。まだまだ未熟な私。
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城戸ワイナリー
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次に訪れたのは「城戸ワイナリー」。実はここはまだオープンしていないワイナリーで、11月3日オープン予定です。地元の大手ワイナリーで働いていた城戸さんが独立したワイナリーで今年酒造免許が取れたので、実は今年販売分は先ほどのオブセワイナリーで醸したものです(もちろん城戸さんの主導)。家族3名で経営する小さな規模ですが、その情熱は非常に大きいものでした。案内してくださった城戸さんの手は先ほどまで作業していたらしく、紫色に染まっていました。販売予定の80%は自農園のブドウを使い、残りは委託農家さんにお願いしているそうです。
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既に農園ではブドウは収穫されていました。木の間にはみっちりと雑草が茂っていて、これは、この土地が肥えているので水分と栄養を与えなくして、木に危機感を持たせ強くさせようとするそうです。また無農薬に徹し、垣根の端にはバラが植えてありました。バラはブドウの木よりも先に害虫にやられるとのことで、バラを害虫の信号にするそうです。
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ワイナリーは本当に小さく、手作りの気の配れるほどの大きさ。タンクの中では発酵中のワインが甘い香りと熱を放出して、樽に入るの待っていました。貯蔵の樽には何種類ものメーカーを使い、城戸さんいわく「樽の種類の違いも味に差がでるが、メーカーを違えるほうがより変化が表れる」とのことで、今は色々な樽を使い実験中とのことです。私も樽の違いのワインの試飲をしましたが、樽だけの違いで酸の出方や香りの違いがわかりました。 |
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また、私のような日本酒から勉強したものにとっては酵母が気になるのですが、ワイン作りにとって酵母は大事だが、味に影響するのは少しであって、自社で培養とかするよりは購入したもので十分だとのことです(昔日本のメーカーがバイオの研究で色々試したが、あまり意味がなかったそうです)。
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| 酒税法では輸入果汁で発酵させたワインも国産と表示でき、多くのアイテムを販売しようとし、辛口ワインに砂糖を入れて甘口ワインとして販売するメーカーなど、日本のワイン業界には疑わしきところが多々あると思います。 今回訪問させていただいたワイナリーさんは、そういうぬるま湯から脱して、世界の土俵にたつ意欲が感じられました。日本のワインは決して安くありません。海外のワインのほうが同じレベルのワインで安価のものが多くあります。ただ、土地の声を聞き、気候のざわめきに注意をはらい、房の息遣いを確認しながら、育ったブドウの性格に合った醸造をし、熟成のための樽の選択に頭を悩ませて瓶詰めされた出来たメイド・イン・ジャパンの情熱ワインを高いからといって軽視するものではないと感じました。そしてこのドラマのあるワインが日本のワイン愛好家達の心をくすぐってくれることを切に願います。 |